離婚後の共同親権はどうなる?行政書士が教える「養育計画書・合意書の作り方」とトラブル回避ポイント
更新:2025年11月19日(例)|カテゴリ:共同親権・離婚・行政書士
この記事でわかること
- 共同親権の基本的な仕組み
- 離婚時に準備すべき具体的な書類・手続き
- 行政書士ができるサポートとできないこと
- よくあるトラブルと予防策
共同親権とは?制度の変更点を行政書士がわかりやすく解説
「共同親権」とは、離婚後も父母が共に親権を持つ仕組みです。現行の「単独親権」と大きく違うのは、離婚後も双方が子どもの重要事項に関わる点です。
共同親権で父母が決める必要がある「重要事項」
- 教育(進学・学校選択)
- 医療(手術・治療方針)
- 居住地(転居)
- 進路・宗教
- パスポート・渡航などの手続き
共同親権になると、このような重要な決定を双方の合意で行う必要があります。したがって、事前の取り決めや書面化が非常に重要です。
共同親権で必要となる手続き・準備とは?
共同親権の最大のポイントは、離婚時にしっかりとした取り決めをしておくことです。行政書士への相談が増えるテーマとして、以下の項目があります。
① 養育計画書の作成
養育計画書は、子どもの養育方針を明確にするための書類です。記載例としては生活スケジュール、面会交流、教育・医療の決定方法、緊急時の判断権限、連絡方法などを含めます。
② 養育費の合意書・公正証書
養育費は未払いトラブルが多いため、「養育費合意書」や「公正証書の原案作成」は行政書士がサポートすることが多い分野です。
③ 面会交流の取り決め
面会交流の頻度・方法・調整ルールを事前に決め、書面に残します。
④ 転居・進学などの「事前合意ルール」
転居の同意範囲(市内・県内・県外など)を明確にしておくことが重要です。
共同親権における行政書士の役割
共同親権の導入によって、行政書士に依頼できる業務は重要度が増します。主なサポート内容は次の通りです。
行政書士ができること
- 養育計画書の作成
- 面会交流の取り決め文案作成
- 養育費合意書・公正証書原案の作成
- 共同親権に関する書類作成・整理
- トラブル防止のための文言提案
- 公証役場や家庭裁判所手続きの案内(代理は除く)
行政書士ができないこと(重要)
- 相手方との代理交渉(弁護士のみ)
- 調停や裁判での代理行為
行政書士は「第三者として中立に書面を整える専門家」という位置付けです。
共同親権で起こりやすいトラブルと予防策
- 医療判断でもめる:緊急時の判断者を明記する。
- 転居で意見が割れる:市外・県外など合意が必要な範囲を明記する。
- 面会交流の調整で揉める:原則と変更ルールを文書化する。
- 養育費の未払い:公正証書原案を作る等、履行確保の方法を検討する。
- 連絡が途絶える:連絡方法(LINE、メール、専用アプリ等)を定める。
合意書テンプレート(コピペOK)
第1条(親権)
父母は共同親権とする。
第2条(監護者)
子どもの監護者は○○とする。
第3条(重要事項の決定)
教育・医療・転居・進路等の重要事項は父母が協議により決定する。
緊急時は監護者が判断し、後日相手へ報告する。
第4条(面会交流)
面会交流の頻度・方法については別途協議し、養育計画書に定める。
第5条(養育費)
養育費については双方が協議し、金額・支払方法・変更条件を合意書に記載する。
第6条(転居の同意)
市外(または県外)への転居を行う際は事前に相手方の書面同意を得る。
第7条(紛争解決)
協議で解決できないときは、家庭裁判所の調停手続により解決する。
行政書士へ相談するタイミング
相談のタイミングとして多いのは以下です:
- 離婚協議を始めたとき
- 親権・監護・面会で意見が割れたとき
- 養育費の支払い方法を明確にしたいとき
- 公正証書の文案を作りたいとき
- まだトラブルになっていない段階でルール化したいとき
共同親権制度に備えるために重要なこと(まとめ)
- 子どもの利益を最優先にしたルール作りを行うこと。
- 曖昧な点を残さず文書化すること。
- 早めに専門家(行政書士等)に相談すること。
共同親権の導入は、離婚後も父母が協力して子どもを育てる新しい仕組みです。
書面でルールを整えることで、感情的な争いを避け、子どもにとって安定した環境を作れます。